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カンゲキシネマズ ②  『ニューシネマパラダイス』

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こんにちは。
tutuiの石倉です。

今日はホワイトディですね*
週末からたくさんのお客様にご来店いただきありがとうございました。

予定より少し遅れてしまいましたが、2週間前よりスタートしました、

神藤さんのエッセイ第2回目です。

どうぞお楽しみください。

「カンゲキシネマズ ②  『ニューシネマパラダイス』

 飯田千劇で上映中の『シーズンズ』や前作『オーシャンズ』など壮大な自然をテーマの映画を手がけている監督ジャック・ペランを検索してみたら、なんと『ニューシネマ・パラダイス』で映画監督となって子供時代を回想する主人公・トト(大人になった彼はサルヴァトーレと呼ばれている)だった。
彼の唯一の理解者だったアルフレードが遺したフィルムをトトは一人、遠く離れた映写室で眺める。そこにはかつて映画館をにぎわせた沢山の映画から切り貼りされて、つなぎ合わされたキスシーンだけが延々と流れ続ける。そして、スクリーンに「fine」の文字が投射されると同時に本編の『ニューシネマ』も終わった。
結局、トトには現実にあった恋愛や故郷は失われてしまって映画だけが残ったわけだけど、あのフィルムを眺めているトトの表情はどうだろう。
普段、僕らはいま目の前にある現実だけをリアルだと思い込んで生きている。けれど映画(や小説)というフィクションは、その現実から束の間逃避したり、忘れて心安らぐための幻想とは違うんじゃないか。『ニューシネマ』を観て思う。それが僕らに見せてくれているのは、それもまた確かに現実なんだってことだ。
リアリティとは、この現実にあり得るかとか忠実かどうかは関係なくって、それに触れた僕らの感覚や常識を揺り動かす「強度」のことなのだろう。だからトトはあのキスシーンにこそ涙したり、ずっと映画こそが彼の世界たり得る。
ちなみにそのフィルムをトトに渡されて映写機を動かすのは本作の監督であるジョゼッペ・トルナトーレだそうで、作品の中で監督になったジャックはこの現実でも映画監督になった。そして、大自然のドキュメンタリーを撮影しいる。最新作『シーズンズ』では、トトは映画というフィクションでどんな自然の現実を僕らに見せてくれてるのだろう。」