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『カンゲキシネマズ④ 「天然コケッコー」と「海街diary」

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こんにちは。tutuiの石倉です。
神藤さんのエッセイ第4回目です。是非お楽しみください*

『カンゲキシネマズ④ 「天然コケッコー」と「海街diary」

「天然コケッコー」と「海街diary」の二つの映画には幾つか共通点があって、まず二作品ともに夏帆が出演していて、どちらも原作漫画を映画化していること。
是枝裕和「海街diary」の原作漫画はまだ未読ですが、三人姉妹+新しい妹の四人がいつも何かご飯を作るか食べたり飲んだりしていて、そして沢山の服に着替えるその食べ方やコーディネートが性格の細やかな表現になっていて、そういう視点で観ているだけでずっと面白い(しらす丼が食べたくて仕方なくなった)。なんか、女の子になった気分を味わえました。
山下敦弘「天然コケッコー」(原作の漫画がとにかくいいので、是非読んで欲しい‼)はまだルーズソックスが流行してる頃の話で、島根の山村の四季が丁寧に丁寧に、例えば彼岸花が咲いていることで「あぁ、今九月になったんだな」とか「さっきの場面から一気に時間が進んだんだ」とさりげなくわかるように撮られている。 どちらの映画も説明文みたいな台詞や描写は避けられている。カメラワークはゆっくりとしていて抑制が効いていて(「海街」では、ほとんどずっと、わずかにカメラが動いてた。)、激しい展開なんてなくて淡々と進むのだけど、画面の隅々まで充実していて見飽きない。
そして、基本的にどちらの映画も悪いことが起こらない。田舎での閉鎖的で排他的な環境や、不倫の末逃げた父親や母親との関係など、いつ不幸や災難に転がり落ちてもおかしくないような背景を持ち、予感させる場面も散見されるのだけど、決して安易な方向に向かわないのだ(人間の暗部を描けば人間を描いたことになるってのは、実は紋切り型で描きやすいし、観る側にとっても「安定」している)。
この二つの作品には、どんでん返しや激しいアクションなんてないかわりに、この世界を肯定しようとする決意のようなものが溢れていると思う。観て幸福な気持ちになれる映画でした。そういえば、夏帆が出演していて漫画が原作といえば、ドラマ『黒崎君の言いなりになんてならない』がありましたが、映画版が4/9からセンゲキシネマズで上映されるそうです。』